スパークリング日本酒
1970年代後半には商品化されていた。現在は、フルーティーで低アルコールタイプ、特に甘酸っぱく口当たりのよい品質設計のものが多い。製法を分離すると、主に以下のとおりである。
①活性清酒(火入れをしていないにごり酒)
②上槽後、瓶内やタンク内で発酵を継続させ、炭酸ガスを溶け込ませたもの。滓を除いたものとうす濁りのものがある。
③日本酒に炭酸ガスを吹き込み瓶詰めしたもの
②の製法にはいろいろなバリエーションがある。スパークリングワインの製法になぞらえて「瓶内二次発酵」と称されることが多いが、実際は一度清酒を作ってから糖や酵母を添加して発酵させるのではなく、上槽後に残った酵母と糖によって発行が継続される。なお、日本酒の製成後(こした後)に糖を添加すれば、清酒とは別の品目の酒類の製造行為になるので注意。
熟成古酒
日本酒を長い期間貯蔵していると少しずつ着色し、山吹色、琥珀色といった色調に変化する。これは、貯蔵中に日本酒の中の糖分とアミノ酸が反応(これをメイラード反応と呼ぶし)、メラノイジンという着色物質が作られていくからである。また、日本酒を長期熟成すると、香りはカラメルやハチミツ、木の実やスパイスなどを感じさせる複雑な香りに変わっていく。味は口当たりがなめらかになっていくが、苦味成分の増加で貯蔵前とは異なり、味の複雑さやコクガ生まれ、ボリューム感が広がるようになる。
・純米酒→色が濃く、香味も複雑で力強くなる
・吟醸酒→色の淡い香味の穏やかな淡麗タイプ
古酒は前の酒造年度以前に作られた日本酒を呼ぶ。5年以上貯蔵した日本酒には秘蔵酒という名称がつけられる。
貴醸酒
付加価値の高い日本酒を開発する目的で、開発されたものである。
日本酒の留添の仕込みのときに、吸水の水を減らし、その分相当する量の日本酒を添加し、発酵させる方法。添加直後の醪のアルコール度数が10%を超えないように、かつ低すぎないようにして仕込む。平安時代の延喜式に書かれた「しおり」という製法を再現したもの、とも言われる。
貴醸酒の特徴は日本酒度マイナス40ほどと梅酒並みに甘く、酸度は3mlくらいで、酸の組成はリンゴ酸が多く、さっぱりとした酸味であることで、しかも1年以上の熟成を経たほうが品質がよいことである。熟成に伴い色も無色透明から鮮黄色、琥珀色に変化する。
赤米酒
いわゆる古代米と呼ばれる、健康食として人気のある、玄米の状態で外観が赤い米を日本酒の原料米の一部に用いたのが赤米酒。果皮。種皮の部分に色素が局在し、用いるためポリフェノールの渋みがある。このため甘口に仕上げているものが多い。
液化仕込み
液化仕込みとは、ビール製造のように、醪の発光の前に、蒸米を控訴で効率的に溶かしてから、それを三段仕込みで、麹と一緒に醪に添加する製法である。
当初は、エステル(果物様の)の香りが出やすく、日本酒らしくないといった課題があったが、醪の撹拌数の制御などで、この課題を克服した。
液化仕込みのメリットは以下の三点である。
①初期の醪が粥状でなく、サラサラしているため、撹拌や温度制御が容易である。
②従来の日本酒にない香味の可能性と自由度から、新製品の開発に有利である。
③米でんぷんの利用率が高く、経済性(原価率)に優れる。
次回は「杜氏(とうじ)」ってそもそもどんな存在?🤔
その役割や歴史について、わかりやすくまとめていくよ!
日本酒づくりのキーパーソンに迫ってみよう🍶✨ お楽しみに!
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